WHOが発信する情報について

ワクチンに関し機関の統一した見解を随時発表しているWHOですが、組織内でのワクチンに関する意見は多様であると思われ、見解には変化も見られます。例えば、一般市民に対するワクチン接種についてのアドバイスの一部が、2021年、短期の間に下記①から②に書き換えられました。


Children should not be vaccinated for the moment.
“There is not yet enough evidence on the use of vaccines against COVID-19 in children to make recommendations for children to be vaccinated against COVID-19”
現時点で子供はワクチンを受けるべきではありません。
「COVID-19に対するワクチンを子供に用いた場合についてのエビデンスは、未だ、COVID-19に対する子供のワクチン接種を推奨するためには不十分です。」https://web.archive.org/web/20210622113307/https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019/covid-19-vaccines/advice
(検索日:2021年7月16日)


“More evidence is needed on the use of the different COVID-19 vaccines in children to be able to make general recommendations on vaccinating children against COVID-19.”
「COVID-19に対する子供のワクチン接種に関し、一般的な推奨を行うためには、COVID-19に対する複数種のワクチンを子供に用いた場合について、より多くのエビデンスが必要です。」
(太文字で記された上記“Children should not be vaccinated for the moment.(「現時点で子供はワクチンを受けるべきではありません。」)”の文言は削除)
https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019/covid-19-vaccines/advice
(検索日:2021年7月16日)

この書き換えについては、例えばシアトル・タイムズ紙のウェブサイトに詳細が掲載されています。
https://www.seattletimes.com/nation-world/fact-check-the-who-didnt-reverse-its-position-on-kids-and-covid-vaccines/

今後も、WHOの見解は変化することが予測されます。一時点での見解に基づきWHOの基本的なスタンスを特定しようとする人がいるようですが、WHOの見解を判断基準とする場合、変化を追い、変化の根拠を調査するのが妥当と思われます。